バセドウ病
バセドウ病
内分泌内科専門医による、診断から長期管理までの甲状腺診療

バセドウ病は、免疫の異常によって甲状腺が刺激され、甲状腺ホルモンが必要以上につくられる自己免疫疾患です。甲状腺ホルモンが過剰になると全身の代謝が高まり、動悸、体重減少、発汗、手の震え、疲れやすさなど、さまざまな症状が現れます。
症状は一見すると「疲れ」「ストレス」「更年期」などにもみえるため、気づかれにくいことがあります。気になる症状が続く場合には、甲状腺機能を調べることが大切です。
複数の症状が重なっている場合や、症状が続く場合は、自己判断せずご相談ください。
バセドウ病では、TSH受容体抗体(TRAb)などの自己抗体が甲状腺を刺激し続けることで、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されます。なぜ自己抗体がつくられるのかは完全にはわかっていませんが、遺伝的な体質に加え、さまざまな環境因子が関係すると考えられています。
血液検査
TSH、FT3、FT4などを測定して甲状腺機能を確認し、TRAbなどの自己抗体を調べます。治療を開始した後も、甲状腺ホルモンの状態や薬の影響を確認するため、定期的な血液検査が重要です。
甲状腺超音波(エコー)検査
甲状腺の大きさや内部の状態、血流、しこりの有無などを確認します。放射線被ばくがなく、身体への負担が少ない検査です。
治療方法には大きく分けて、抗甲状腺薬による薬物療法、放射性ヨウ素(アイソトープ)治療、手術療法があります。年齢、甲状腺の大きさ、病状、薬の副作用、妊娠希望、生活背景などを考慮して治療法を選択します。
薬物療法(抗甲状腺薬)
甲状腺ホルモンがつくられるのを抑える薬を使用します。血液検査で甲状腺機能を確認しながら薬の量を調整します。治療中は薬の副作用にも注意しながら継続的に管理します。
アイソトープ治療・手術療法
薬物療法が適さない場合や再発を繰り返す場合などには、放射性ヨウ素治療や手術を検討することがあります。これらの治療が必要な場合は、適切な専門医療機関と連携して治療を進めます。
抗甲状腺薬では、まれに白血球が著しく減少する「無顆粒球症」などの重要な副作用が起こることがあります。服薬中に高熱や強いのどの痛みなどが現れた場合には、自己判断で様子をみず、速やかに医療機関へ相談することが大切です。
また、動悸などの症状が強い時期は、過度な運動や無理を避け、治療によって甲状腺機能が落ち着くまで体調に合わせて生活することが重要です。
バセドウ病は妊娠・出産と治療薬の選択が深く関係します。妊娠を希望している方、妊娠の可能性がある方は、治療開始時からその希望をお伝えください。甲状腺機能を適切に管理しながら、ライフステージに合わせた治療方針を考えていきます。
バセドウ病は、甲状腺の数値だけでなく、動悸や体重変化などの全身症状、目の症状、薬の副作用、妊娠・出産なども含めて長期的に管理することが大切です。
当院では、内分泌内科専門医として、甲状腺ホルモン・自己抗体・超音波所見などを総合的に評価し、一人ひとりの病状や生活背景に合わせて治療をご提案します。「治療を始めるべきか」「薬をいつまで続けるのか」「妊娠を考えているが治療はどうすればよいか」など、治療中の疑問や不安についてもわかりやすくご説明し、安心して継続できる診療を大切にしています。
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